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社会貢献活動ニュース
2019年10月25日
被災地におけるボランティア活動報告(令和元年10月24日)
 10月24日、日本モーターボート選手会群馬支部所属のボートレーサー7名と、公益社団法人日本モーターボート選手会 鈴木茂正専務理事および事務局3名、総勢11名が「令和元年台風第19号」により被害を受けた栃木県鹿沼市久野においてボランティア活動を行いました。

 今月12日に日本に上陸した同台風は、東京都江戸川区臨海で観測史上1位となる最大瞬間風速43.8メートルを観測したほか、広い範囲で記録的な大雨となり、各地で河川の氾濫や堤防の決壊による水害を引き起こしました。22日の時点で、全国で71名の死者、12名の行方不明者、415名の重軽傷者を出し、67,174棟の住宅に床下浸水などの被害が出ています。政府は同台風によるこれら被害を激甚災害、また台風としては初となる特定非常災害と認定しました。

 今回のボランティアは、被災地の現状に胸を痛めたボートレーサー達の積極的な申し出を受けて実現することとなりました。活動場所である鹿沼市は大雨により1級河川である荒井川と思川の堤防が決壊したほか、土石流や地すべりも引き起こされ、床上浸水が266棟、床下浸水が460棟、建物全壊が10棟、また下水処理施設が浸水により機能停止という大きな被害を受けました。こうした記録的な大雨により被災した地域は少しの雨でも影響を受ける恐れがあり、被災財の撤去や土のうの運搬以外にも、側溝や沢の掘り起しなどの次の水害への準備も重要になっています。今後も全国的に不安定な天候が予測されていることから、被害の拡大を抑えるためにも迅速な対応をする必要がありました。

 陽が差さず肌寒さすら感じる中、ボランティア参加選手一同は被災した住宅地周辺の側溝に溜まった泥の掻き出しを行いました。こうした掻き出しは重機では行えず、人の手による作業となるため処理に時間がかかり、多くの人出が必要とされています。特にこの日は夜に降雨も予測されており、更なる水害を防ぐために一刻も早く同作業を進める必要がありました。
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 作業はほとんどが中腰の姿勢で行われ、また泥を詰めた土のう袋は持ち上げるのも重く不安定であり、気温は低くとも体力を奪われ続けた今回の活動でしたが、無心に取り組む中にもどの選手からも自分の出来ることを精一杯やろうという妥協しない姿勢が見られ、活動時間終了後には土のう袋の山がいくつも出来ていました。作業場所である住宅地の住民からは温かい労いと感謝の言葉をいただき、また参加選手は「連日の台風のニュースを見ていて居ても立ってもいられなくなり、今回のボランティア参加を決めました。また同じような被害に遭ったら、と被災地の皆さんは毎日不安だと思います。どんな小さなことでも自分がすることでお役に立てればと思っています」という感想を述べていました。
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