ボートレースへの案内
レースの流れ
基本的なレースの流れ
展示航走/1.スタート展示
スタート展示とは、次のレースに出場するボートレーサーたちが本番のレースを想定したコース取りとスタートを行うこと。ボートレースの場合、艇番と進入コースが異なることもあるため、予想には欠かせないファクターです。
ピットアウト
まずピットアウトの気配を注意してみましょう。頭ひとつ抜けたピット離れを見せるボートレーサーは「内より」のコースを狙っていると考えられ、スタート展示でインに入らなくても本番では動いてくることも多い。逆に明らかにピットアウトが遅れているレーサーは、アウト志向のレーサーやダッシュを狙っているレーサー。枠番に関わらず外に行く意志が読み取れます。
コース取り
本番レースで狙っているコースを主張しあうコース取り。スタート展示と本番レースでの並びは変わることもしばしばあります。1コースを主張しあう艇が複数艇あった場合は俗に言う「深イン」になりやすく、ダッシュ勢の出番も増えることが多い。また、引っ張ってダッシュをつけるボートレーサーの最内の艇を「カド」といい、この艇にも注目。最初にまくりや、まくり差しを放つことの多い有利なポジションで、ここが何コースで誰が取るかも推理の材料にしましょう。
スタートタイミング
コース取り争いが終わると、間髪を入れずに全艇がスタートラインへ向かい動き出します。これはスタートタイミングを計っており、無謀なイン取りをしたときや予想外のコースになってしまったボートレーサーは、やはり勘通りのスタートを決めることは難しいでしょう。ここでスタートは揃っているか、それともバラバラなのか等も予想の材料になります。ちなみにスタート展示でのフライングや出遅れに罰則はありません。
展示航走/2.周回展示
スタート展示で全艇がスタートを切ると、その流れで「周回展示」に入ります。周回展示とは全艇がファンに調子を見せる展示のことで、この周回展示に参加しなかった艇は本番レースに出走できないためレースに出場するボートレーサーは必ず2周(荒天候時は1周もある)の周回展示をすることが義務づけられています。
旋回の見方
6艇の中で動きの良かった艇をチェックするのが、この周回展示の一番の目的です。そこで旋回の見方はしっかりと覚えておきましょう。①全速でターンに入って行くか。②ターンが流れていないか。③艇がばたついていないか。④ターン終了時の加速具合はどうか。この4点が大きなポイントです。理想型は、全力で入っていって、きっちりターンマークを回り、すぐにスピードが乗るといったターン。ボートレーサーによってはクセがあるのでこのターンが完璧ということはないが、何度も見ているうちに調子のいい艇が解るようになるでしょう。
展示タイム
周回展示が終わった後「1号艇6.85…2号艇6.82…」というアナウンスが流れます。これを展示タイムといい、2周目のバックストレッチのスタートライン延長線から2マークまで150mのタイムを計測していて、展示航走が終了するとすぐ公表されます。このタイムがいいほど、直線でのスピードが速い艇、または伸びがいい艇といえます。この展示タイムが成績に直結することもあり、重要な情報のひとつといえます。
発売
展示航走が終わると、そのレースの舟券が発売開始となります。出場ボートレーサーの力量やモーターの成績、展示航走での気配、それに配当などを考え合わせて予想し、マークシートなどで舟券を購入します。発売時間は、一般戦の午前中のレースでは20分弱と短いですが、大レースの優勝戦では30分以上など、レースによって異なります。各レースの発売締切時刻は、出走表に明記されています。
本番レース
1周600mの水面を3周で決着をつける「ボートレース」。そのレースの流れを順番に追って行きましょう。
① ピットアウト
レースに出場する6艇が待機している「ピット」から一斉に6艇が飛び出します。これを「ピットアウト」といい、1号艇は一番有利な1コースを取りやすい。
② 待機行動
自分が得意、あるいは勝てそうなコースを狙って各ボートレーサーが駆け引きを行います。しかし、無理にインに入ってしまうとモーターは止めることが禁止されているため、艇が進み助走不足になるので逆に不利になってしまうこともあります。
③ スタート
6艇が一斉にスタートラインへ向かい動き出す。大時計の針が12時から1時の間でスタートしなければならず、0.01秒でも早いとフライング(F)、1秒以上遅れると出遅れ(L)となり、その艇に関係する舟券は返還されます。
④ 1周1M(1マーク)
ボートレースの醍醐味は何といってもこの1マーク!インのボートレーサーはターンマークを見て先行できそうなターンを、外のレーサーは勢いをつけた全速のまくりをと、様々な手を使い最初にここを回ろうとする。まさに勝負どころ、一番の見どころといえます。
⑤ 1周2M(2マーク)以降の攻防
ボートレースの場合はどうしても後ろを走っている艇は、先行艇の引き波の影響を受けてしまうため不利になります。しかし、熾烈な2着争いや、時には1着の逆転も見られ、水面では最後まで気の抜けない勝負が繰り広げられます。
⑥ ゴール
3周2Mを回ったらあとはゴールラインを通過するのみ。ゴールラインはスタート位置と同じ場所です。2着、3着は接戦になることも多く、ゴールまで目が離せない!?この時、ゴール順位が微妙な場合は写真判定になることもあります。